Signs of Papers 紙の記号 於 Fluss 東京都世田谷区等々力2丁目1-14 B1 (東急大井町線 尾山台駅より徒歩5分) 時 2022年2月25日(金)ー 27日(日) 12pm ー 7pm - 紙が目前にある. 人は何かしらの知覚を通じ, 自明の事実としてそれを理解する. しかし, その紙の所記(シニフィエ)は各々が捉えたものであり, ひとつの存在がそれぞれの夢のように想像に委ねられる. 紙の記号を読みとり, そこに絵を描く. その描く, ぼかす, 消すなどの行為は, 自分の内在を通し, 紙の記憶を現像しているとも言い換え得る. 絵が目前にある. そのただひとつの作品に思える絵は, 紙の記憶と作者の記憶と鑑賞者の記憶が混在し, それぞれのひとつの絵として起ち上がる. そこに紙が一枚あることが, 無限の広がりを与える. その小さな出来事に溢れた世界を再度見つめる. - 阿部寛文(あべ・ひろふみ) 1989年札幌生まれ。美術家・デザイナー。ベルリン在住。 https://www.abehirofumi.com/