Category
-

2025.05.02 Fri
-

書余 Marginalia

2025年5月16日、17日、18日の三日間、もりやまていあいとうにて阿部寛文と紙事による展示「書余 Marginalia」を開催いたします。   - 阿部寛文・紙事「書余 Marginalia」 ※事前予約制 By Appointment Only   -     日 date:2025.5.16 fri / 17 sat / 18 sun 時 time:12pm – 7pm 予約制 場 venue:もりやまていあいとう(東京都大田区 Ota-ku, Tokyo) 問 inquiry: hrfmab@gmail.com (Hirofumi Abe)   予約 Make Your Appointment https://peatix.com/event/4400782   ※本展はPeatixでの事前予約が必要となります ※お申し込み確認後、会場の住所をメールにてお知らせいたします(住宅のため、住所は非公開となっております)Peatixに表示されている地図は周辺地図なのでご注意ください ※時間帯によってはお時間のご相談を差し上げる可能性もございます ※建物の見学会ではございませんので、敷地内指定場所以外の立ち入りはご遠慮いただきますようお願いいたします ※もりやまていあいとうのインスタグラムからはご予約はできません   * Advanced reservations via Peatix are required for this exhibition. * After confirming your request, we will inform you of the correct address of the venue by email * Please note that the map shown on Peatix is not correct and is a vicinity map. * Please note that this is not an architectural tour, so please refrain from entering areas other than those designated. * Reservations cannot be made through Moriyama Teito's Instagram.   -   いわば「他人の絵」についてばかり書いていた私のペンとインクが、ある日、奇妙な衝動に駆られはじめました。それが「自分の絵」であることに気がついたのは、うかつなことに、しばらくしてからでした。 しかし私は気ままに、頑固なほどに、文字でもなく絵でもない、ひとつの空所からの使いを愛しています。その「空所」とはなにか。いまはもっぱらこの紙の上の線の軌跡が語るのにまかせましょう。 ー 「余白に書く」滝口修造   -   阿部寛文 Hirofumi Abe 美術家・デザイナー。1989年、北海道生まれ。2015年よりベルリンを拠点に制作活動を行う。 痕跡が保有する記憶と向き合い絵画を残す。 https://abehirofumi.com/   紙事 Kamigoto ドイツにて中世ヨーロッパの紙染め技法、クライスターパピアを学び、日本古来のつつみの稽古や自分のアルファベットを探す文字の稽古など、幅広く紙に携わる。 https://www.kami-goto.com/

2025.04.12 Sat
-

偶景

2025年4月下旬、札幌のCONTEXT-S、円錐書店の二会場にまたぎ個展「偶景」を開催します。
 
-
 
偶景
Incidental Impressions
 
2025.4.25 Fri – 29 Tue
 
場1. CONTEXT-S SAPPORO
札幌市中央区南21条西8丁目2-10
12pm – 6pm
 
場2. 円錐書店
札幌市中央区南17条西6丁目3-5
12pm – 7pm
 
-
 
絵画とは、ある秩序に基づいて配された色彩が、平面上に静止されたものとされる。
だが、複数の偶発的印象が一つの画面に重なり合うとき、そこには「見ること」と「在ること」とのあいだに、微かなずれが生じる。
それは事実ではなく、事実であろうとした痕跡のようなもの。
日々の織物にもたらされるあの軽いしわのように、不安定な真実を正確に記していく。

Painting is considered to be a composition of colors arranged according to a certain order.
However, when multiple incidental impressions overlap on a single canvas, a subtle discrepancy arises between "seeing" and "being."
It is not the fact itself, but rather something akin to a trace of its aspiration to become fact.
Like the faint wrinkles, it records an unstable truth with precision.

2025.04.01 Tue
-

明るい部屋

2025年4月初旬、東京の( HOUSE ) にて個展「明るい部屋」を開催します。
( HOUSE )は、place by method を運営する山田遊さんの自邸の一部をギャラリーとして開放したスペースです。
予約制ですので、ご注意ください。
 
-
 
明るい部屋
Camera Lucida
    
2025. 4.4 / 4.5 / 4.6 / 4.11 / 4.12 / 4.13
12pm – 6pm
作家在廊予定日:4.4 / 4.5 / 4.6
 
( HOUSE )
東京都調布市深大寺北町 周辺
 
※本展はPeatixでの事前予約が必要となります。1時間ごとの交代制、各10名までの定員制とさせていただいております
https://hirofumiabecameralucida2025.peatix.com/
 
※住所詳細はご予約いただいた方にお伝えさせていただきます
 
-
 
写真は、事物がかつてそこにあったことを否定できないという純粋さを持っている。
絵画は、事物を見ながら同時に描くことはできず、如何様にも主体の空想が入り込み、想像的な次元でしか成立しえない。
しかし、記憶という少しずつ変容する歪な真実が、絵が描かれることによって存在しはじめる。
私という知覚の感光板に記された、かつてあった光景を現像する。
 
-
 
映像の本質は、内奥をもたず、完全に外部にある、という点にある。にもかかわらず、映像は、心の奥の考えよりもなおいっそう近づきがたく、神秘的である。意味作用はもたないが、しかし可能なあらゆる意味の深みを呼び寄せる。
― モーリス・ブランショ『来たるべき書物』

Photography possesses a purity that undeniably affirms the presence of things that once existed there.
Painting cannot be created while simultaneously observing its subject; inevitably, the artist’s imagination intervenes, allowing it to exist only within the realm of imagination.
However, through the act of painting, the distorted yet ever-transforming truth of memory begins to acquire meaning.
I develop the once-seen landscapes imprinted on the sensitive plate of my own perception.
 
-
 
the essence of the image is to be altogether outside, without intimacy, and yet more inaccessible and mysterious than the thought of the innermost being; without signification, yet summoning up the depth of any possible meaning; unrevealed yet manifest, having that absence-as-presence which constitutes the lure and the fascination of the Sirens Maurice Blanchot “The Book to Come”

2024.05.07 Tue
-

Traces of Flicker

明滅のあと
Traces of Flicker
  
2024.5.31 Fri – 6.3 Mon
12pm – 6pm
 
CONTEXT-S SAPPORO
札幌市中央区南21条西8丁目2-10
2-10, Minami 21 Nishi 8, Chuo-ku, Sapporo
tel. 011-512-5960
 
-
  
CONTEXT-Sにて絵を発表し十年。
過去を遡りながら、今まで残してきた痕跡の文脈が見えるような展示になればと思っています。
 
-
 
不安定に明滅するわたくしという現象.
過ぎ去った後, 幽かな信号が痕跡として残る.
 
沈みゆく記憶を痕跡によって想起させ,
再び与えられる現在へそれを連れ戻す.
 
明滅の後, 残る痕跡.
失われたものは不在のまま現前し,
一体となって現在を織り成す.
 
-
 
命が失われていく様子を目の当たりにする日々。
取り戻し得ないほどに失われたものが痕跡となり現在を形作る。
私たちはその痕跡とどのように未来を紡ぐのであろうか。
 
-
 

The phenomenon called I
Is flickering unstably.
After it has passed,
Subtle signals linger on as traces.
 
These traces evoke sinking memories,
Guiding them back to the present once more.
 
Traces remain after the flicker.
Lost fragments emerge like ghosts,
Weaving the present in unison.
 
-
 
Witnessing the fading of life day by day.
The irretrievably lost leaving traces that shape the present.
How shall we draw the future with these traces?

2024.04.03 Wed
-

Shadow of an echo

影響
Shadow of an echo
 
阿部寛文 Hirofumi Abe
髙田唯  Yui Takada
 
2024.4.27 Sat – 4.29 Mon
12pm – 7pm
 
Fluss
東京都世田谷区等々力2丁目1-14 B1
https://fluss.es/
 
-
 
谷崎潤一郎は「美は物体にあるのではなく、物体と物体との作り出す陰翳のあや、明暗にあると考える。」と陰翳礼讃の中で述べた。
物体に内在する美は自らのみでは発見されず、他との関係性の中に見い出される。
物体と物体、物体と人、人と人、それぞれ反響し合い、その影を残す。
 
-
 
阿部寛文
1989年、札幌市生まれ。2015年よりベルリンを拠点に制作活動を行う。痕跡が保有する記憶と向き合い絵画を残す。
 
髙田唯
1980年、東京生まれ。グラフィックデザイナー。桑沢デザイン研究所卒。株式会社Allright取締役。東京造形大学教授。

2023.06.25 Sun
-

Passive Lines, Active-filled Planes

4年前に企画し、パンデミックで延期になっていた東京 nostos books での個展。
歳月を経て、今年結実します。  
-
 
阿部寛文 個展
 
受動的な線、能動的な面
Passive Lines, Active-filled Planes
 
於 nostos books
  東京都世田谷区砧5-1-18 102号室
日 2023年7月8日(土)ー 17日(月)
開 金・土・日・月
時 13時ー19時
 
-
 
私は線を描く時、線を自ら引くのではなく、
線に導かれその痕跡を辿っている感覚がある。
その引かれた線をどのように定着させるかを紙と共に決めていく。
受動的な引かれた線と能動的に埋める面。
その間を行き来しながら、かたちを模索する。
 
「芸術家の全意志は、沈黙であらねばならない。自分の内の、偏見の声々を黙らせなければならないし、忘れて、忘れて、沈黙にひたって、完全なるひとつのこだまになる。そうすると、彼の感光板に、景色全体が記されてゆきます。」
ー『セザンヌ』ガスケ著/與謝野文子訳

2023.06.03 Sat
-

Misumai Sets

札幌の郊外にある簾舞の土地と季節を観察し、その智慧を共有し実践していく場「五風十雨」。
その場所を借り、この六月、夏に至るまでの七日間滞在制作させていただきます。
その地の観察を続けてきた店主の五十嵐阿実さんの視点や智慧も借り、日々変化する世界を写生します。
また、夏至より五日間その成果展示を開催するので是非お越しください。
 
-
 
阿部寛文 滞在制作成果展示
 
Memory Sketch Modified
記憶を現像する
 
Misumai Sets
 
於 五風十雨
  札幌市南区簾舞1条2丁目1-25
日 2023年6月21日(水)ー 25日(日)
時 6月21日 12時ー日の入迄
  他    12時ー17時
 
-
 
持続変化し続けるこの世界に身を置き、光を観察する。
私の感光板に景色全体が記されてゆき、紙にそれを定着させる。
持続変化し続ける私の記憶を振り返り、それを再び観察する。
自身の知覚を再び感光し、観察した日と地の記憶を現像する。
 
「どこにおいても同一の精神であり、客観化された記憶なのです。彼の見ているもののなかに具現化された人間の、絵にされた記憶です。われわれは、この目で見たものしか本当に信じません。絵画のなかには、人間がみてきたものを見ることができます。人間が見たいと思ったものを。」
ー『セザンヌ』ガスケ著/與謝野文子訳より

2022.06.14 Tue
-

Memory Vein

Hello Taiwan.
I'm happy to announce that I'm going to have my exhibition at pon ding in Taipei.
I'm grateful for the opportunity since I participated in a group exhibition five years (!!) ago.
Thank you for involving me, Yichiu, Steven & Wei-Ho.

Memory Vein
記憶的岩脈⁣
⁣ 
阿部寬文 Hirofumi Abe ⁣
賀羽薇  Yu-Wei Ho ⁣
 
時間|2022.6.17 Fri- 7.17 Sun.⁣⁣⁣
地點|朋丁 pon ding 2 樓⁣⁣⁣
地址|台北市中山北路一段53巷6號⁣⁣⁣
⁣ 
堆疊的記憶在不同時空中留下了痕跡,沿著時間之流,匯集成岩脈皺褶。⁣
眼睛閉著的時候看著光的殘影,在那裡界線變得模糊,樸拙的表面、不完整的弧線,準備一個無形的空間將他們安置。⁣⁣
穿越眼能所見、觸手可及之處,追溯記憶留下來的路徑,重複的動作痕跡引申一層層的流動交會,看似交疊、也同時在彼此之間消融。⁣⁣
如石頭滾動、湍流沉積,自然而然地琢磨成了此刻的模樣。⁣
⁣ 
此檔展出邀請分別位於台北、柏林的兩位藝術家站在自我的創作脈絡之上進行隔空對話,不同媒材的創作表現不約而同地透過對光影、色調、空間、質地的感知探究,形塑出創作的軌跡,在意念上相互呼應。⁣⁣
感官與心象的投射透過輕柔的筆觸、淺淺的視覺肌理一一傳達延伸。同樣帶著手法細膩不過度渲染張揚的情感表現,些微曖昧不明的顏色鋪陳,各自在作品中堆砌出空間的形狀、氛圍,同時也勾勒了整體展覽的輪廓。⁣
⁣ 
<關於創作者⁣>
 
阿部寬文 Hirofumi Abe
⁣ 
1989年生於日本札幌市,於2015年以藝術家和平面設計師的身分定居於德國柏林。⁣
 
-⁣
 
賀羽薇 Yu-Wei Ho
⁣ 
1989年生於台灣台中。大學為繪畫創作本科,畢後進而研讀策展研究所。2019年於自家工作室開始獨立製陶,以「右耳」為名在網路平台分享創作,將過去嘗試用不同媒材來表現質感的繪畫手法,延伸繪畫語彙融入在陶作裡,保留泥料質地和溫潤觸感是目前喜愛的創作方式。

2022.04.25 Mon
-

カナデアンメンの七日間

東京で開催されるグループ展に参加します。
バンド「カナデアンメン」とは。
.
メンバー
後藤洋平、東郷清丸、髙田唯、佐藤豊、中山信一、寺村卓朗、黒川成樹、阿部寛文、小林一毅、佐貫絢郁
.
カナデアンメンの七日間
Seven Days of Canadian Men
 
於 Fluss
  東京都世田谷区等々力2丁目1-14 B1
時 2022年5月1日(日)ー 27日(木)
  1pm ー 7pm
 
カナデアンメンの七日間
 
  日常を各々の方法で記録する。
  合わせて言葉でも記すこと。
  その形式は問わない。
  期間は2022年3月7日から13日の七日間とする。
 
生物はそれぞれ固有の知覚世界を生きており、誰一人として同じ世界を経験しない。しかし、日々は確かにそこにあり、あなたにもあったはずである。
.
https://fluss.es/9853

2022.02.06 Sun
-

紙の記号

Signs of Papers
紙の記号
 
於 Fluss
  東京都世田谷区等々力2丁目1-14 B1
  (東急大井町線 尾山台駅より徒歩5分)
時 2022年2月25日(金)ー 27日(日)
  12pm ー 7pm
 
-
 
紙が目前にある.
人は何かしらの知覚を通じ, 自明の事実としてそれを理解する.
しかし, その紙の所記(シニフィエ)は各々が捉えたものであり,
ひとつの存在がそれぞれの夢のように想像に委ねられる.
 
紙の記号を読みとり, そこに絵を描く.
その描く, ぼかす, 消すなどの行為は,
自分の内在を通し, 紙の記憶を現像しているとも言い換え得る.
 
絵が目前にある.
そのただひとつの作品に思える絵は,
紙の記憶と作者の記憶と鑑賞者の記憶が混在し,
それぞれのひとつの絵として起ち上がる.
 
そこに紙が一枚あることが, 無限の広がりを与える.
その小さな出来事に溢れた世界を再度見つめる.
 
-
 
阿部寛文(あべ・ひろふみ)
1989年札幌生まれ。美術家・デザイナー。ベルリン在住。
https://www.abehirofumi.com/